おすすめ本 -書評-

  • 10.04.08
    ハンニバル・ライジング
    トマス・ハリス

  • ああ、久しぶりに読み返してしまいました。
    トマス・ハリス著 『ハンニバル・ライジング』


    レクター祭り。


    映画「羊たちの沈黙」でおなじみ、
    博覧強記&人食い博士、ハンニバル・レクターの幼少期の小説です。


    正直、レクター博士のこれまでも業績(?)を考えると、
    この本はちょっと物足りない。
    いや、かなり物足りないです。
    発売日に喜び勇んで本屋に出かけ、わくわくして読んだ私はがっかりしました。
    「……あんまり人殺してないじゃん…」
    確かに読み物としてはとても面白い。
    妙な日本びいきが笑えたりとか色々ありますが、
    それでもトマス・ハリスの本領ともいうべき緻密な文章が冴えててとても美しい。
    ミステリ作家は往々にして、ちょっと感情的な文章書きが多いのですが
    この人は絶対に筆をすべらせません。
    そこが大好き。
    でも!
    レクター博士好きとしてはものたりないのですよ!
    もっと博士を大暴れさせて!!!


    そんなハンニバル・ライジング。
    最初に読んだ時、BGMにYUKIちゃんの「ティンカーベル」を聞いていたので
    いまでも曲を聴くたびにあの時のことを思い出します。
    わくわくしながら通勤電車でページをめくったこと。
    読み終わってすぐに友達に電話して、
    「ものたりなーい!」と叫んだこと。
    (ちなみに友人はレクターの叔母、「マダム・紫」の名前で爆笑でした)
    うーん、いい思い出です。



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