もじりすた
3度のめしより本が好き
読み散らかした中から、おすすめ本を紹介します。
ひさしぶりにごっつい本を読みました。
どんな話か簡単に申しますと、
あるお兄ちゃんが人妻に一目ぼれして
好きで好きでしょうがないんだよ?という話。
……こう書くとミもフタもない下世話な話に聞こえますが、
そこは文豪バルザック。
ページを開いたとたん、
美しくも力強い言葉の奔流に押し流され、
うっとりしつつも、「二人はどうなるんだ!」という
どきどき感で手に汗握ることうけあいです。
これはジャンルで言うと、文学っていうやつに分類されるんでしょうか?
もしそれで読まずキライになっている人がいたら
ぜひ読んでほしい一品です。
いつも思うことなのですが、
『いい本』というのはジャンルを越えて読者を魅了し、
先がどうなるのかと、どきどきする魅力にあふれています。
ミステリだとか、純文学だとか、
テーマが恋愛だとか殺人だとかは些細な問題な気がするのです。
で。
この本はいい本です。
たしかにちょっと重たいです。
マックのハンバーガーみたいに気軽に食べるものじゃありません。
シェフが腕をふるったテリーヌというところでしょうか。
ねっとりとした舌触りに、後味まで濃厚。
ちょっぴりでも満足!って感じでしょうか。
でも、ファストフードに飽きたら、ぜひどうぞ。
愛の重さがどすんと胃の腑におちますぜ。
しかもオチがワタシごのみ。
うーん、バルザック先生、いい仕事してはりますな!