もじりすた
3度のめしより本が好き
読み散らかした中から、おすすめ本を紹介します。
この人の本は、問答無用で即買いです。
言葉の選び方、センスの良さにいつもいつも脱帽です。
軽い感じのエッセイから、歌人としてのどす黒いほどの(笑)
情熱を感じる想いまで、様々なテイストのエッセイが詰め込まれています。
とくにこの「整形前夜」で好きなのが、
「言葉の迷宮(低次元バージョン)」です。
美容院でいいのか、ビヨウイン、びよーいん、美容室?と悩む作者。
そうそう、そういうことってあるんだよね!
思わず「あるある!」と膝を叩いてしまいました。
で。秀逸なのが、エッセイの最後。
「優れた才能の持ち主が、言葉の迷宮(低次元バージョン)で
思わぬ地雷を踏んでいる姿をみることがあって、あー、と思うのだ」
分かる、これわかるよ穂村氏!
以前、大好きだったミステリ作家の本を読んでいたのですが、
なんとそこは死語の地雷原になっていました。
「あたい」「ズベ公」「とっぽい」などなど…。
古い本ならいざ知らず、もう西暦2000年過ぎた新刊でですよ。
冗談で、わざとズレを狙っていれば分かるのですが、
文章からは本気としか思えない雰囲気がぷんぷんして、
わたしは本をそっと閉じました。
そして今に至るまで、その方の本は読んでいません。
好きだったからこそ、なんだかすっごく悲しかったんですよね…。
でも甘酸っぱい気持ちを思い出させてくれた、
穂村さんに座布団1枚!
そんな穂村氏が結婚したと聞いて、絶対に冗談だと思った人、ハイ!