おすすめ本 -書評-

  • 15.01.14
    TRAIN-TRAIN
    THE BLUE HEARTS

  • THE BLUE HEARTSの「TRAIN-TRAIN」。
    有名な曲なので今更私がどうこう言う必要もないと思いますが、
    あまりにも詩が素敵だったので、ちょっとここでご紹介をさせて下さい。
     
    THE BLUE HEARTS(ブルーハーツ)は
    日本の80年代パンクロックを代表するグループです。
    たぶん今の30〜40代の中には、青春を一緒に過ごしたという
    方も多くいるのではないでしょうか。
    TRAIN-TRAINは1988年にシングルで出ていたそうなので、
    今から27年前ですね。おお、結構昔だ…。
    これだけ年月が経つと、歌詞のずれを激しく感じたりすることが多いのですが、
    27年経った今、私はこの曲のカッコよさにうちのめされました。
    歌詞がかっこよすぎて、聞いたとたんに鳥肌が立ったのです。
     
    《TRAIN-TRAIN》
    栄光に向かって走る あの列車に乗って行こう
    はだしのままで飛び出して あの列車に乗って行こう
    弱い者達が夕暮れ さらに弱い者をたたく
    その音が響きわたれば ブルースは加速していく
                     (一部抜粋)
     
    くーっ、かっこいい…。
    こんなにシンプルでかっこいい詩には、そうお目にかかれるものじゃありません。
    栄光を一緒につかもうと誘う底なしの明るさ、
    そのくせ列車に乗らないと置いて行かれるようなほのかな不安と、
    強いものではなくであくまで弱いものが弱いものをたたくという現実を見せ、
    ブルースが加速するという比喩で聞いている人を歌独自の世界に引きずり込む。
    すごい、すごすぎる。
     
    そしてもちろんTRAIN-TRAINだけでなく、
    他の曲でもブルーハーツの詩もすごさは光り輝いています。
    明るくて強くて反抗的だけどものすごく地に足がついている。
    メロディなしで詩だけを見ても、
    ほんとうに心が「ぶるん」と震えるくらい穿っていて泥臭くて素敵です。
    そう、きれいなだけじゃないんですよ。
    つるつるぴかぴかのその場だけの言葉ではなく、
    切れば血が出るような生きている言葉が多いのです。
    そのさじ加減が絶妙で、だから大昔に十代を終えた私でも
    心を震わせることができるのだと思います。
     
    やっぱり本当にすごいものは、時間が経ってもすごいんですね。



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