おすすめ本 -書評-

  • 14.10.31
    ジェノサイド
    高野和明

  • 本屋に行くたびに「最高のミステリ!」とか
    「〇〇賞受賞!」と紹介されていて、
    気になるな?読みたいな?、でも本当かな?と思いながらも何回もスルー。
    売れてる本は私が読まなくても他の人が読んでるから別に後でいいよねと、
    どうしても思ってしまうんです。好きな時に読めばいいのに…。
    半分は怖いせいもあります。売れてるからいいとは限らない。
    むしろ売れている本がおもしろくなかったら、
    「どうしてこれが売れるんじゃ!」と思わずちゃぶ台をひっくり返したくなる。
    それが怖くてなかなかベストセラーには手を出せないのです。
    が、勇気(?)を出してやっと読むことができました。
     
    お、おもしろい!
    ストーリーは主に三つの場所で動いて行きます。
    アメリカ、コンゴ、そして日本(しかも町田)。
    そんな接点のない各地で主となる人物も、プロの軍人、
    まじめな大学院生などと、全然まったく共通点がありません。
    最初は「こんなにおっきな風呂敷広げてたためるのかな?」と
    少々失礼な感想を抱きながら読んでいたのですが、
    進めるにしたがって、大きな風呂敷の理由が少しずつ明らかになり、
    もうノンストップ!とまらないぜ!ヌースってなんだ!
    三つのストーリーが絡みつつ、それぞれに手に汗握る展開で
    最後は大団円となるお話、ワン・シッティング、とはまさにこの事です。
     
    時間があんまりないけど本が読みたい、という人よりも、
    明日丸々一日ヒマだから面白い本が読みたいな、とか
    今度飛行機に7時間乗るんだけど何かいい本ない?と方には
    ぜひこれをおすすめします。
    じわじわと緊張感が増すタイプの話なので、
    ぜひともずるっと続けて読んでいただきたいものです。
     
    ちなみに。
    作者の高野氏は「十三階段」で江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。
    (その前から脚本家として活躍なさっていたようです)。
    このデビュー作がとても評価が高く有名で、
    もちろん私も読んだ事があるのですが、なぜかほとんど覚えていない…。
    ウィキペディア先生を見る限り、最近では珍しく寡作な方のようです。
     



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