おすすめ本 -書評-

  • 14.11.10
    食料棚
    ジム・クレイス

  • やっぱりいいですね、ジム・クレイス。
    と、そろそろ読む方も、私のいつもの書き方に飽きた頃でしょうから、
    ちょっと文体を変えてみようかと思います。
    ジム・クレイスとは正反対な雰囲気で、それではどうぞ。
     
    やっぱ、すっげーって思うんすよね、ジム・クレイス。
    初めて読んだのは「死んでいる」っつー本だったんすけど、
    これがマジでぱねえ感じだったんすよ。
    最初っから主人公死んじゃってるし、しかもその死体の描写が
    延々と続くんすよ。それで雰囲気がなんか静物画っていうんすかね、
    しーんって感じで落ち着いててて、そんで細密画っていうんすかね、
    誰も見てねえよっていうところまでびっちり描写っていうか、
    そのくせ文章がすっげえカッコよくて、たとえると紳士って感じ?
    それでもう、こいつはマジですげえヤツだと思ったんすよね。
    そしたら今度はこの「食料棚」ってやつが出てるじゃないっすか。
    もう、これはマジで買いっしょ。
     
    で、にやにやしながら読んだわけなんすけど、
    やっぱりいいっすよ。マジおすすめ。
    これ、食べ物に関係した話を集めた
    短編集ってやつだと思うんすけど、全部で64話入ってて、
    これがチェス盤のマス目とおんなじ数にしてあるんだそうっすよ。
    くわしくはあとがきに書いてあるだけど、マジかっけーって思いました。
    64話も入ってるんで、辞書みたいに分厚いかっていうとそうじゃなくって、
    1話がほんの1ページとかいう詩みたいなのもあるから、すっげえ読みやすい。
    ていうかこの人、ほんの一行の文章だけでも、なんだかびりびりくるくらい、
    言葉を使うのがうまいんすよね。だからページをめくるのが、ここだけの話、
    ちょっと怖くなるくらい迫力があるんすよ。これ、嘘じゃないっすよ。
       
    あとこの本、表紙もカッコよくないっすか?
    まさにこういう雰囲気なんすよ。ほんと、このまんま。
    これ装丁した人、マジでセンスすごいと思うんすよね。
     
    ていうかジム、最高にかっけーっす。



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